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経営改革プラン推進に向けての提言書 これまでの行財政問題審議会の答申等 | 立川市

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全文

(1)

経営改革プラ

ン推進

に向 けての 提 言 書

1 9

1 2

1 3

(2)

立川市長 清水 庄平 殿

立川市行財政問題審議会は、立川市が平成 17 年に策定した「立川市経営改革 プラン」(計画期間:平成 17 年度∼21 年度)の進行状況に関して、立川市行財 政問題審議会条例第2条第3号の規定に基づき、調査・審議してきました。

ついては、ここに今後の同プランの推進に向けて、特に重点的に取り組む必 要があると思われる事項に関する意見・要望等を「提言書」として取りまとめ ました。

貴職におかれては、この提言を真摯に受け止め、今後の経営改革プランの推 進に十分に反映されることを強く要望します。

平成 19 年 12 月 13 日

立川市行財政問題審議会

(3)

目 次

提言にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

1 経営改革プランの進捗状況と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2 重点指標に関する提言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 1)職員定数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2)財政指標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3)改革効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

3 個別取り組み項目に関する提言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 提言 1 市民からの意見等への迅速かつ的確な対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 提言 2 自治基本条例の検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 提言 3 受益者負担の適正化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 提言 4 補助金の見直し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 提言 5 庁内分権化の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 提言 6 職員定数の適正化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 提言 7 地域人材の積極的な活用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 提言 8 人事評価制度の全庁的な導入・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 提言 9 看護専門学校・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 提言 10 保育園( 児童館・学童保育所・福祉会館) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 提言 11 学校給食共同調理場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 提言 12 公民館( 図書館・体育館・歴史民俗資料館) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

提言 13 収納対策一元化等の検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

提言 14 企業誘致に向けた支援策の検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25

提言 15 住民参加型ミニ市場公募債の活用の検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

提言 16 競輪事業の経営改革・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27

提言 17 特別会計への繰出金の適正化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29

4 審議会委員からの「ひとこと」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31

− 資料 −

(4)

提言にあたって

立川市行財政問題審議会 会 長 御 船 洋

立川市は、平成 17 年6月、都市経営の視点からの行財政システムの質的な転 換と、地域を支えるさまざまな力を活かした新たな行政経営に取り組む「立川 市経営改革プラン」(以下「経営改革プラン」という。) を策定し、この実現の ために 130 の具体的取り組み項目を設定しました。

立川市行財政問題審議会(以下「当審議会」という。) は、このうち、経営改 革プランに対するこれまでの市の考え方や対応状況からみて、取り組みが遅れ ていると判断される項目に焦点を絞り、問題の安易な見過ごしや先送りを許さ ず、早期解決を図るという強い姿勢のもと、その中からさらに、市民サービス の向上、行政のスリム化、財政の健全化といった経営改革プランの基本理念や 根幹に関わり、かつ、しっかりとした将来展望を示す必要のある 17 項目を重点 項目として選定し、提言の対象としました。

この提言書のスタイルは、「プランの内容」、「プランの進捗状況と問題点」、 「プラン推進に向けた提言」の3部構成で統一し、目先の事態に対する原因と対 策だけにとどまらず、中長期的な視点からの対応策も掲げています。

17 項目を選定するにあたっては、以下の視点や基準を参考にしました。 (a) 市民の目線で考える。

(b) 民間企業との比較で考える。 (c) 都市経営の視点で考える。

(d) 短期的視点と中長期的視点を分けて考える。 (e) 受益と負担の関係を考慮する。

(f) 官民及び国・自治体(都と市)の役割分担のあり方を常に意識する。 (g) 現在世代の利益だけでなく将来世代の利益も視野に入れて考える。

これらの基本視点や評価基準の多様性は、委員の多様性を反映しています。 この提言書は、各委員の立場や経験に基づく様々な建設的意見をほぼそのま ま提言として盛り込んでいます。当審議会としての意見の一本化とか、相互の 意見調整などの作業は一切行っていません。それにもかかわらず、極端な見解 や、夢物語のような非現実的な意見がひとつもないのは、委員一人ひとりが経 営改革プランを着実に進めるにはどうすればよいかという点を真剣に考え、堅 実で地に足のついた意見を述べたこと、そして、それらが十分説得的な意見で あったことの証左だと思われます。そうした意味で、個々の提言は、委員個人 の「生の声」であると同時に当審議会全体の意見でもあります。

(5)

1.経営改革プランの進捗状況と課題

立川市経営改革プランの目指すところは、財政の健全化をはかり、市の行財 政全体の再構築することにある。そのために、3つの重点指標と経営改革に向 けた 130 の取り組み項目を掲げているが、130 項目に取り組んだ結果が重点指標 の目標に結実しなければならない。

当審議会は平成 18 年2月に発足し、130 項目の取り組み状況を中心に市担当 部局から説明を受け、質疑を行い、意見を出し合って進行状況の点検を行って きたが、特に関係市民や職員組合などとの調整を要する事項や施設関連の見直 しに遅れが生じている状況にある。このままで推移すると、年次計画の達成は 困難である。特に、経営改革プランの最大の眼目である職員定数の減員は計画 を下回っており、さらに強力な取り組みを必要としている。また、130 項目のう ち、検討・研究項目が 21 あるが、検討・研究段階に止めるのでなく、できる限 り前倒して「実施」に移すべきである。

当審議会の本提言は 17 項目であるが、その他の項目についても審議会におい て出された意見・要望も十分に踏まえて、市長を始めとする理事者のみならず、 市の管理職および一般職員が財政状況の厳しい現実を共通認識とし、自らが策 定した経営改革プランの目標達成に向けて一丸となって取り組んでいくことを 重ねて強く要望しておく。

なお、この間、当審議会の調査審議の中で、次のような問題点が指摘されて いることにも留意する必要がある。

① 市民は主権者・納税者(市にとっては「株主」かつ「サービス対象者」 である)という意識が希薄であって、全市民的立場からの市民論理より も当該事業担当者を中心とした庁内論理が優先している。

② 鳥 瞰

ちょうかん

的・長期的視点や本質的論議が欠如し、現状の延長線上の次元にお ける微修正で事足りるとしている。

③ 前例踏襲主義、横並び主義、問題先送り体質、国依存体質から脱皮でき ていない。

④ わかりやすく、かつ適時の情報公開・提供、計画・実施・評価のあらゆ る局面での市民参加および市民への説明責任が十分になされない。

また、今後、経営改革プランの推進に当って、次の事項に十分配慮する必要 がある。

① 経営改革プランの内容については、固定的に考えないで、急激な社会経 済状況の変化に応じた見直しにより、必要な修正を行う。

(6)

③ 経営改革を強力にすすめるために、主体的・自主的に、条例・規則を制 定し(自治立法)、法令を解釈・運用する(自治解釈)よう、努める。 ④ 130 項目で関連する項目については、担当所管の間で十分な連携をとり、

全体的な推進をはかる。

2.重点指標に関する提言

経営改革プランの重点指標については、厳しい見直しを行い、特に「多摩地 域の類似都市平均」という横並び的な目標値の設定を変更して、立川市が目指 すべき具体的な数値目標を設定すべきである。多摩地域の類似都市平均は、あ くまでも参考に過ぎないものと考えるべきである。なお、財政指標については、 平成 18 年度から地方債協議制度へ移行したことに伴って導入された実質公債費 比率についても掲げる必要がある。

1)職員定数

経営改革プランでは、平成 17 年4月1日現在の職員数 1, 300 人体制から、約 150 人を減員し、平成 22 年 4 月1日現在の職員数を 1, 150 人体制とするとして いる。しかしながら、市民の理解や民間の厳しさなどを考慮すると、市民 160 人∼170 人当りに職員1人とし、総数を概ね 1, 000 人体制とすべきである。 なお、年次別減員計画を早急に立てるべきである。

<職員数の状況> 単位:人

年 月 日 17. 4. 1 18. 4. 1 19. 4. 1

定 数 1, 316 1, 307 1, 286

減員数 − 9 21

<職員一人あたりの市民数の推移> 単位:人 ( 給与実態調査より)

年 月 日 17. 4. 1 18. 4. 1 19. 4. 1

立川市 127. 5 129. 0 132. 3

類似都市平均※ ⒈ 148. 4 155. 0 158. 0

※ ⒈ 類似都市平均とは、17 年度までは立川・武蔵野・三鷹・府中・調布・小平・日野・東村

山・多摩・西東京の 10 市平均、18 年度からは立川・八王子・三鷹・府中・調布・町田・小

平・日野・西東京の9市平均

(7)

2)財政指標

① 経常収支比率

経営改革プランでは、多摩地域の類似都市平均並みの数値を目指すとしてい るが、具体的な数値は示されていない。経常収支比率の適正水準は一般的に 70 ∼80%程度とされており、目標値としてはこの適正水準が目指されるべきもの である。ただ、現実問題として、当面の水準として、具体的には多摩地域で適 正水準に最も近い市( 武蔵野市) の数値を目標にすべきである。

なお、平成 19 年度以降 5 年間程度の経常収支比率について、経常一般財源で あ る 市 税 収 入 に つ い て は 想 定 さ れ る 3 つ 程 度 の ケ ー ス と 経 常 経 費 で あ る 人 件 費・扶助費・公債費については想定される2∼3のパターンに基づいて、前提 を明確にしてシミュレーション分析を行い、公表するよう提案する。

<経常収支比率の状況> 単位:%

年度(平成) 15 16 17 18

立川市 98. 9 94. 9 95. 1 91. 5

類似都市平均 95. 3 94. 3 92. 1 90. 4

武蔵野市 81. 8 83. 5 80. 0 76. 9

また、経常経費の内訳を見ると、人件費、扶助費、公債費および繰出金が多 摩地域の類似都市平均と比べて突出している。したがって、これらの経費の抑 制なくして、経常収支比率の改善は難しい状況にあることを再確認すべきであ る。

<経常収支比率の内訳の状況> 単位:%

年度(平成) 16

内 訳 人件費 扶助費 公債費 物件費 補助費等 繰出金

立川市 32. 5 12. 1 12. 7 15. 4 9. 7 11. 3

類似都市平均 30. 7 8. 9 11. 8 18. 5 14. 2 9. 2

武蔵野市 27. 3 6. 2 8. 4 21. 6 12. 2 6. 3

年度(平成) 17

内 訳 人件費 扶助費 公債費 物件費 補助費等 繰出金

立川市 32. 3 12. 5 12. 8 15. 3 9. 7 11. 4

類似都市平均 29. 3 9. 2 11. 5 18. 4 13. 6 9. 1

(8)

年度(平成) 18

内 訳 人件費 扶助費 公債費 物件費 補助費等 繰出金

立川市 30. 7 12. 5 12. 6 14. 2 9. 7 10. 6

類似都市平均 27. 8 10. 2 12. 1 17. 1 12. 5 9. 6

武蔵野市 23. 9 6. 0 6. 9 21. 6 10. 6 6. 5

② 公債費比率

経営改革プランでは、公債費比率について 10%以下を堅持するとしているが、 10%に近い数値で推移しており、引き続き厳しく抑制していかなければならな い。

<公債費比率の状況> 単位:%

年度(平成) 15 16 17 18

比 率 8. 9 9. 5 9. 5 9. 5

③ 公債費負担比率

経営改革プランでは、公債費負担比率について債務負担行為に係る翌年度以 降の支出予定額を含み 15%以下を目指すとし、改善されているが目標達成に向 けて一層の努力が求められる。

<公債費負担比率の状況> 単位:%

年度(平成) 15 16 17 18

比 率 18. 0 19. 4 17. 6 16. 8

④ 市債務残高

経営改革プランでは、普通会計の市債残高と債務負担行為に係る翌年度以降 の支出予定額の残高を多摩地域の類似都市の平均以下を目指すとし、市債務残 高が減少の方向にあるのは、今後に金利先高感がある中で一定の評価はできる。 ただし、起債全体の抑制を必要とすることは勿論のことであるが、特に 20 年度 からのいわゆる「団塊の世代」の大量退職者の退職金支払いのために起債に依 存し、市債務残高の増加させることには市民の納得を得がたいものと言わざる をえない。また、目標値については、立川市における適正水準を明らかにし、 多摩地域の類似都市の平均以下を参考としながら、独自の具体的な数値を掲げ るべきである。

<市債務残高の状況> 単位:百万円

年度(平成) 15 16 17 18

立川市 63, 640 58, 595 57, 454 51, 924

(9)

⑤ 基金への積立額

経営改革プランでは、財政調整基金、公共施設整備基金については、多摩地 域の類似都市の平均を目標に積み立てるとしている。ここでも、多摩地域の類 似都市の平均はあくまでも参考とし、必要とする積立額を試算して、具体的な 数値目標を示すべきである。なお、決算剰余金については、地方財政法のルー ルによる基金への積立てや起債償還に最優先して充てる方針を引き続き堅持す べきである。なお、今後の重要課題である新ごみ焼却施設( 清掃工場) の建設基 金の積立も必要となっている。

<財政調整基金および公共施設整備基金の状況> 単位:百万円

年度(平成) 16 17 18

基金の種類 財政調

整基金

公共施

設整備

基金

財政調

整基金

公共施

設整備

基金

財政調

整基金

公共施

設整備

基金

立川市 1, 899 1, 607 1, 980 2, 789 3, 141 4, 140

2, 778 2, 309 3, 046 2, 961 3, 892 4, 516

類似都市平均

3)改革効果

経営改革プランでは、財政的効果として今後5年間で約 50 億円を生み出すこ とを目標とするとしているが、それ以上の財政的効果を期待する。

<財政的効果の状況> 単位:百万円

年度(平成) 17 18

金 額 2, 101 1, 556

※ 参 考

地方債の発行は、平成 18 年度から許可制から協議制へ移行したが、新たな指 標として「実質公債費比率」が導入された。実質公債費比率が 18%を超える自 治体は地方債の発行に従来どおり許可を必要とする。

<実質公債費比率>

年度(平成) 17 18

(10)

3.個別取り組み項目に関する提言

提言1 市民からの意見等への迅速かつ的確な対応

プランの内容

メールや広聴カード等による市民からの質問・意見・苦情に対して、迅速 に本人宛に回答するため、受付から回答までの事務の流れを再構築します。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 現状は、受付から回答まで平均約3週間程度を要している。また、回答期 限が守られていない状況もある。IT化が進展している中で対応が遅すぎ る。

・ 平成 18 年度から「実施」とあるが、回答日数などの毎年の具体的な目標 設定がなく、改善プロセスが可視化できていない。

プランの推進に向けた提言

・ 市民からの意見は、経営改革への貴重な情報源であることを庁内に徹底す る必要がある。また、寄せられた意見をホームページで公開し、担当部署 および具体的な対応を明らかにすべきである。

・ 受付段階から、迅速に対応できるように、 「受付から回答まで」を 24 時 間以内対応としている民間事業所などを参考にして、回答日数に対する具 体的な目標値を設定すべきである。

(11)

受付から

回答」

までのフ

ローチャ

ート

ージ図

照会受付 回答

回答 照会・回答

広報広聴課

照会通知 照会通知 回答送付 回答写報告

回答決裁

こういうシステムにすれば調整を要しない 質問に対しては 1 日で回答可能なはず!

(12)

提言2 自治基本条例の検討

プランの内容

自治の基本理念や市民・議会・市のそれぞれの役割、参画と協働によるま ちづくりの基本原則、さらには市政運営のルールなど、自治に関する基本 的事項に関しての条例の制定に向け検討をすすめます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討

プランの進捗状況と問題点

・ 立川市協働推進基本指針を策定し( 平成 18 年8月) 、同協働ハンドブック を作成し(平成 19 年 3 月)市民参加や協働の実践を行っている。また、 「立川市市民意見公募手続きのガイドライン(パブリックコメント)」に 基づく市民参加を推進している。これらの積み重ねを自治基本条例に結 び付けていく考えである。

・ 平成 19 年度に庁内に研究会を設けて、先進事例研究など自治基本条例の 研究を始めている。

プラン推進に向けての提言

・ 自治体運営の基本事項を定める自治基本条例の制定が全国的な広がりを みせており、立川市においても、研究・検討段階から制定段階へ踏み出 すべきである。

・ 自治基本条例の意義、目的、規定事項などについて、市報への掲載やシ ンポジュームの開催などにより、広く一般市民に周知をはかり、市民の 関心を喚起すべきである。

・ 自治基本条例の制定に当っては、徹底した市民参加をはかることとし、 早急に制定スケジュールを作成し、公表すべきである。

(13)

提言3 受益者負担の適正化

プランの内容

受益が特定され、一定の収入がある場合には、公平、公正の観点から、す べての施策について、所得制限の導入や、受益者負担の適正化をはかりま す。なお、現行の「使用料等の基本的な考え方」の見直しを行います。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討・実施 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 受益者負担適正化検討委員会(関係各部の係長職以上の代表者で組織) が設置され、受益者負担の適正化に関して検討が行なわれ「使用料等受 益者負担の適正化に向けた基本的な考え方について(報告)」が取りと りまとめられている。しかし、その審議経過や内容の公開が行なわれて いない。

・ すべての施策に所得制限を導入することについては、高額納税者である 富裕層や高額所得者に対するサービス利用制限にもなりかねず、他自治 体への転出をもたらす危惧もある。

プラン推進に向けた提言

・ 公の施設の使用料減免制度については、サービスの受益者・利用者が使 用料等を負担することが公平であるという原則的な考え方に基づき、低 所得者層や公益上の理由から真に必要とする減免制度を早急に構築すべ きである。

・ 所得制限の導入に際して、富裕層や高額所得者に対しての施策は、立川 市のまちづくりの観点から検討する必要がある。

・ 受益者負担の導入に当っては、市民の理解を得るために広報や説明会等 を丁寧に行うとともに、十分な周知期間をとる必要がある。

(14)

提言4 補助金等の見直し

プランの内容

「補助金の見直し方針」に基づき、既存の補助金について、必要性、有効 性の視点から、第三者機関による評価、検討も含め、総点検を行います。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討・実施 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 各所管課において補助効果の検証を行い、見直しや一部廃止が行なわれ ている。しかし、見直し方針に沿った見直し作業が全体的に遅れている。

プラン推進に向けた提言

・ 既存の補助金について、その目的、内容、種別、金額等を公開するとと もに、 補助金、負担金、交付金の違いや意味を市民にわかりやすく説明 する必要がある。

・ 現行のすべての補助金をゼロ・ベースの原則から抜本的な見直しを行い、 開かれた透明性の高い補助金交付・効果検証制度を構築する必要がある。 ・ 事務事業評価の結果等を踏まえ、一旦すべての補助金について終期を設

定したうえで、これまでの成果を検証し、必要と思われるものについて は再度立ち上げることを基本とすべきである。

・ 長年にわたり補助を続けている団体に対しても、積極的に自立を促すと ともに、先駆事例を参考にして補助金に頼らない事業計画を助言する必 要もある。

(15)

提言5 庁内分権化の推進

プランの内容

課題解決や施策の実施を柔軟かつ迅速に対応できる体制を構築するため、 予算編成・執行、人事、決裁権限を各部長に移譲するなど、庁内分権化を 積極的にすすめます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 予算編成における部局予算の枠配分制度は一定の定着をみているが、平成 19 年度に部局予算持越し制度の活用をはかったが各部からの申請がなかっ た。また、20 年度の予算編成は各部長が部の運営方針を定め、真に必要な 事業への重点化に取り組んでいる。

・ 庁内分権化の導入自治体においては、職員一人ひとりの能力以上の責任や 負担が重荷となり、期待された成果が現れていない例がある。

プラン推進に向けた提言

・ 枠配分制度および部局予算持越し制度の意義について職員に周知徹底し、 積極的に推進する。併せて、市民にわかりやすい形で公表する。

・ 先駆自治体の実態把握を行い、導入効果を十分検証し、庁内分権化に対応 できる職員能力の向上や組織体制を確立する必要がある。

・ 専決・代決規程の見直しを早急に行い、幾重にもわたる複雑な決裁区分を 簡素化し、下部機関への権限移譲を積極的にすすめるべきである。 ・ 長のリーダーシップと職員の意識改革、政策立案機能の強化を必要として

いる。また、特に部長職については、経営感覚に基づく事業運営が求めら れる。

・ 庁内分権化により縦割り行政に陥らないよう、庁内横断部署の機能の再確 認・強化や政策テーマごとの横断的なチーム編成など実施すべきである。

(16)

提言6 職員定数の適正化

プランの内容

具体的な減員数値目標を盛り込んだ「新しい職員定数適正化に向けた取り 組み」に基づき、着実な実行をはかり、人件費の抑制に努めます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

実施

プランの進捗状況と問題点

・ 経営改革プランは、平成 17 年度から 21 年度までの5年間で約 150 人を減 員し、1, 150 人体制を目指しているが、17 年度は9名、18 年度は 21 名の 減員にとどまっている。平成 21 年度までに、残り約 120 名の減員は非常 に高いハードルである。

・ 職員定数の大幅な減員は、人件費の抑制による経常収支比率の改善のため にも、必ず達成しなければならない命題であるとの認識が庁内に浸透して いないのではないか。

・ 職員数の大幅削減、特にいわゆる団塊の世代を中心とした大量退職後の人 材危機が懸念される。

・ 職員は市民にとっての人材でなければならないが、人材育成基本方針およ びこの具体策に関する実施計画は、職員によって策定され、市民的な視点 が欠けている。

・ 職員数の削減が人件費の抑制に直接結びつくが、人件費の抑制には給料体 系や給料表の適用の見直しが不可欠であり、職員の勤務時間にも関連する が、これに関する項目がない。

プラン推進に向けた提言

・ 抜本的な業務の点検・見直しにより、業務の民間委託、事務量の精査およ び組織改革により少数精鋭を基本とした人員の再配置を行い、また、組織 の大括り化や減員割当方式についても積極的に推進する必要がある。 ・ 技能労務職(保育園用務職・学校用務職・作業職)の業務については、嘱

(17)

・ 職員定数の減員の結果として、どれ位の人件費の削減が見込まれ、どの程 度の経常収支比率の改善に繋がるかのシミュレーションを行い、公表すべ きである。 併せて、減員によって、市民サービスへの影響の有無や程度 についても検討し、その結果を公表すべきである。

・ 人件費の抑制には職員定数の減員に併せて、職員の給料表の適用、諸手当、 福利厚生などについても、民間の実情等を踏まえて、抜本的な見直しを行 い、改革を進める必要がある。また、職員が市民との協働を推進するに当 っては、市民の活動時間に合わせたフレックスタイム制や変則勤務などを 活用した勤務時間の流動化について検討し、実施する必要がある。 ・ 職員定数の減員に伴い、有能な人材の確保と養成のために、職員の採用試

験の改革および職員研修の充実をはかる必要がある。なお、人材育成方針 および実施計画については、市民の視点ないし第三者的な視点が不可欠で あり、このような視点から厳しい見直しを行うべきである。

(18)

提言7 地域人材の積極的な活用

プランの内容

市民嘱託、臨時職員等の配置基準を明確にし、市の全業務を点検しながら 積極的に活用をはかります。特に、特定の知識や経験を必要とした業務、 勤務時間や勤務日が短い業務、定型的な業務などで推進をはかります。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討・実施 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 内部育成では得られにくい高度の専門性や多様な知識・経験を有する民間 人材の活用方法が確立されていない。

・ 市民嘱託、臨時職員等の配置によって、正規職員の削減数や生み出される 財源が明らかになっていない。

プランの推進に向けた提言

・ 特定・専門的な知識・技術・経験を活かすべき業務については、顧問・経 営アドバイザーや専門委員(地方自治法 174 条)として外部の人材の活用 をはかるべきである。また、部課長等の管理職層には外部の人材を採用し、 複雑・多様化する市民ニーズに的確に対応できるようにすべきである。 ・ 民間経験を活かせる地域の人材の活用により、職員が対応するより効率が

見込まれ、市民にとって利便性の高い業務のリストアップを行い、積極的 に活用をはかるべきである。

・ 地域人材の活用により、削減される職員数および生み出される財源につい て試算し、公表すべきである。

(19)

提言8 人事評価制度の全庁的な導入

プランの内容

係員を含む全職員に職員自らが設定した業務目標を自己評価し、その達成 度合いによって上司が職員の業績を評価する「人事考課」を実施し、意欲 や能力、業績に応える人事・給与制度に反映させる仕組みづくりに取り組 みます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 係長級以上に目標管理制度を導入しているが(19 年度に係長級は試行)、 主任職・一般主事職については、平成 20 年度試行実施の予定としている。 組織目標管理と個人目標管理との連携、多面評価等は検討段階、評価の給 与・任用への反映は研究段階にある。

・ 任用されれば定年まで安泰という考え方は、民間では非常識なものになっ ている。また、年功序列のみで給与が決定される仕組みは、時代遅れの「理 不尽」なものである。給料だけもらえれば満足しているような職員を市民 は必要としていない。

・ 現在の競争性が薄い年功序列型の人事制度が根強く定着している中で、人 事評価制度の導入は職員によってはモチベーションが低下することも予 想される。

プラン推進に向けた提言

・ 制度を導入することにより、惰性で仕事をこなすのではなく、より高い目 標を持って常に業務改善に取り組み、市民へのよりよいサービスに取り組 む職員集団へ進化することが期待されている。

(20)

・ 人事評価制度は、評価結果を給与・任用面に反映させることを基本とする が、成果=結果に偏重することのなく、プロセスや将来的な可能性をも評 価して、人材育成や適材配置などと連動させて、職員が報われる人事制度 とすべきである。

・ 勤務実績や勤務態度に問題のある職員に対しては、人事評価を昇給・昇進 に厳格に反映させ、必要に応じ転進を勧める必要もある。

(21)

提言9 看護専門学校

プランの内容

社会情勢や市が看護師養成事業を行う必要性から判断し、廃止の方向で検 討します。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 方針決定

プランの進捗状況と問題点

・ 看護専門学校の廃止の方針を決定し、平成 18 年9月の立川市議会に報告 をしたが、看護専門学校の存続を求める「立川市立看護専門学校に関する 請願」が採択され、その後具体的な進展がない。

・ 新しい看護師の配置基準により、中小病院では看護師の確保に苦慮してお り、都道府県レベルで看護師の離職防止や再就職に向けた相談業務を展開 するなどしているが、看護師の確保が困難な状況にある。

・ 当看護専門学校の卒業生のうち、立川市内の病院・診療所に勤務する者は、 37. 5%程度にすぎない。

プラン推進に向けた提言

・ 看護師の養成は、広域的・高度専門的な領域の事業であり、基礎自治体で ある一般の市や町村が担うべき事業とは言いがたく、広域自治体である都 道府県や国の担うべき領域の事業であるというべきである(補完性の原 則)。

・ 看護専門学校の廃止の既定方針に基づいて、請願者や関係機関の理解・協 力を求める努力をし、早期に廃止すべきである。

・ 既定方針が挫折するようなことになれば、職員定数の削減のみならず、他 の事業の見直しにも影響することを肝に銘じておく必要がある。

(22)

提言 10 保育園(児童館・学童保育所・福祉会館)

プランの内容

子育て支援などを行う基幹保育園としての役割の明確化をはかる中で、そ の他の公立保育園については民営化を検討し、すすめます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 検討・実施 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 市立保育園の民営化の手法については、民設民営方式とすることに決定し、 2園を対象候補保育園としている。平成 22 年4月からの実施に向けて諸課 題の整理、保護者説明会、社会福祉法人等への説明、耐震診断、園舎改修 工事、市職労との協議等を行うこととしている。

・ 市立保育園のうちで、民営化の実現性の高い保育園を選定するとしている が、具体的スケジュール案や実施計画案が提示されていない。

・ なお、その他の見直しの対象となっている福祉施設の見直し状況は次のと おりであり、いずれも作業が遅れている。

○ 児童館→中高生を含む市民で構成された「児童館運営検討委員会」を設置 し、検討を行い、日曜開館についてモデル実施をし、指定管理者制度に移行 することとしている。

○ 学童保育所→「立川市放課後子ども教室」の推移・進捗を見守るというこ とで実質休止している。

○ 福祉会館→職員による「福祉会館のあり方検討会」を設置して、会館のあ り方について検討している。

プラン推進に向けた提言

(23)

・ 民営化ガイドラインを早急に策定し、パブリックコメントなどにより幅広 い市民の声や意見を反映させるべきである。また、市民や保護者等との十 分な対話を経て民営化の具体的プランを策定し、推進する必要がある。 ・ 基幹保育園の位置づけと役割を明確にし、民営化に向けた取り組み状況と

併せて、公表すべきである。

・ 児童館、学童保育所および福祉会館については、施設のあり方および管理 運営方法について、早期に決定し、実施に移していくべきである。

(24)

提言 11

学校給食共同調理場

プランの内容

*

第一、第二共同調理場については、PFI の活用を含め、民間委託化を検 討し、すすめます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 老朽化した第一、第二学校給食共同調理場の建て替えにあたって、「新学 校給食共同調理場建設基本計画策定検討委員会」を設置し、今後の事業運 営手法について検討した結果、専門家による検証アドバイスも参考としな がらPFI手法の優位性、効率性を確認した。

・ 子どもたちの食を取り巻く環境は、食生活の乱れ、生活習慣病の低年齢化 などの問題を引き起こしている。

プラン推進に向けた提言

・ 学校給食共同調理場の建て替えにあたって、PFI手法の導入により、学 校給食の用途だけでなく、介護分野なども含めた多目的の施設とすべきで ある。

・ 成長期の児童生徒に安全・安心でおいしい給食を提供するため、調理業務 に民間活力を導入し、民間の創意工夫により一層の充実をはかる必要があ る。

PFI(Private Finance Initiative) *

公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力

を活用して行う手法。民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、

国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提

供できるとされる。英国など海外では、有料橋、鉄道、病院、学校などの公共施

設等の整備等、再開発などの分野で成果を収めている。

(25)

提言 12

公民館(図書館・体育館・歴史民俗資料館)

プランの内容

市民大学、生涯学習センター構想を視野に公民館のあり方を見直し、NPO 法人や地域団体等による管理運営方法を検討し、すすめます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 市民交流大学・生涯学習支援センター構想における公民館のあり方を検討 している。また、地域学習館条例を制定(平成 19 年 10 月1施行)し、公 民館と生涯学習課を統合し、生涯学習推進センターへ組織変更をしている。 しかし、市民交流大学への移行に時間を要して、作業が遅れている

・ その他の見直し対象となっている生涯学習施設の見直し状況は次のように なっており、作業は遅れている。

○ 図書館→平成 17 年度に課内検討委員会が報告書をまとめ、平成 20 年度 に柴崎図書館を閉館、幸図書館を市民嘱託化し、他の地区館は直営を堅持 することとしている。

○ 体育館→体育館の管理運営業務について指定管理者制度の導入を視野に 調査研究を行っている。

○ 歴史民俗資料館→文化財審議会に「歴史民俗資料館および古民家園施設 の管理運営のあり方」について諮問し、答申を受け、その内容や指摘事項 について検討している。なお、図書館および歴史民俗資料館については、 目標達成が不明とされている。

プラン推進に向けての提言

・ 公民館( 平成 19 年 10 月から「地域学習館」に名称変更) は、市民交流大学 の学習施設として、その管理運営については指定管理者制度を導入するに しても、NPO法人や地域団体等の参入をはかるべきである。

(26)

が、年次計画の達成に向けて一層の取り組みの強化が必要である。 ・ 生涯学習施設の全体像を明らかにする必要がある。

(27)

提言 13

収納対策一元化等の検討

プランの内容

滞納情報の共有化をはかるため、収納体制の一元化を想定した組織のあり 方や、「収納率向上プラン」の策定に向けた検討をすすめます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 経営改革プランに基づき「市税等収納のあり方等検討委員会」を設置し、 平成 19 年2月の「中間報告」を経て、9月に最終報告がなされている。 その中では、

( 1) 収納体制の一元化にあたっては、現実的には税・料部門を直ちに一元 化することではなく、施策関連及び類似の医療保険、介護保険の料部 門から実施すること

( 2) 新たな収納方法としてはコンビニエンスストアでの納入方法の検討 ( 3) 滞納対策として督促コールセンターの設置

( 4) 口座振替の促進方策について などを提言している。

・ 市税収納率については、18 年度 26 市中トップであり、8年連続アップし ている。また、納税課では国税徴収専門館OBを配置して滞納事務圧縮へ 向けた努力をしているが、各部門の職員の収納技術と専門知識は十分とは 言えない。

プラン推進に向けた提言

・ 収納体制の一元化については、他の自治体の実施状況等も十分に調査し、 効果的なシステムにする必要がある。

・ 収納率の向上のために、担当職員の収納技術と専門知識を高めるための研 修等を強化するとともに、技術や専門知識をもつ地域人材等の活用もはか るべきである。

(28)

提言 14 企業誘致に向けた支援策の検討

プランの内容

立川基地跡地の未利用地へ企業を誘致するため、具体的支援策を検討する とともに、長期的な市税収入の確保をはかります。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 都市軸沿道地域の周辺部では、業務・商業系の施設にとどまらず公共公益系 の施設立地など多様な機能の集積がはかられつつある。

・ 立川基地跡地の未利用地への企業立地を目指し実施した「都市軸沿道地域立 地誘導調査」で実施プラン案を取りまとめ、土地所有者である財務省と、引 き続き実務的な協議を行っている。また、立地誘導調査に伴い実施した情報 交換会に参画した企業経営者側のニーズの把握も行っている。

・ このような検討内容を踏まえた地区計画の変更により、まちづくりの方向性 が明確になってきている。

プラン推進に向けた提言

・ 立川基地跡地の未利用地への企業誘致は、「業務核都市」立川のまちづくり の中心となるばかりでなく、税収構造を変え、長期的な市税収入の確保をは かるチャンスである。税収面のシミュレーションも行って、強力に推進すべ きである。

・ 企業誘致を強力に推進するためには、都市再開発に関して専門的な知識・経 験を有する者を専門委員等として活用すべきである。

・ 担当部署は、「多摩オンリーワンのメイン施設」の導入に向けたプランの実 現に向け、地元の関係団体、企業、企業経営者などと十分なコミュニケーシ ョンをとる必要がある。

(29)

提言 15

住民参加型ミニ市場公募債の活用の検討

プランの内容

市民の市政への参加意識の高揚と、財源調達の自主性を高めるため、「住民 参加型ミニ市場公募債」の導入の仕組や活用について検討します。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討

プランの進捗状況と問題点

・ 地方分権の進展に伴い、公共施設を整備する際に、資金の一部を市民との 協働により直接調達する「住民参加型ミニ市場公募債」制度が、全国的に 広がりをみせている。

・ 立川市においては、新庁舎建設に必要な資金の一部について、ミニ市場公 募債の発行を検討している。

プラン推進に向けた提言

・ 住民参加型ミニ市場公募債の目的や具体的な内容・手続き等について市民 への周知をはかるとともに、立川市における対象事業等の検討内容を公表 する必要がある。

・ 市場公募地方債発行指針の策定には市民の意見を反映させ、募集に向けた PR等について市民にわかりやすい形で行うべきである。

(30)

提言 16

競輪事業の経営改革

プランの内容

経営分析に基づき、車券発売窓口の縮小や従業員の配置の見直し、契約制 度の改革などに取り組み、コスト縮減に努めます。

剰余金については、競輪事業財政調整金の目標額である 15 億円に達する までの間は、一般会計への繰出しを行わず基金に積立てます。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

検討・実施 実施

プランの進捗状況と問題点

・ 昭和 26 年度の立川競輪開設以来、平成 16 年度までに 1, 320 億円を超え る収益事業収入を一般会計などに繰り入れ、立川市の都市基盤整備や公 共施設の整備を進めるための貴重な財源として活用してきたが、車券発 売額が低迷するなかで、収益事業収入も減少してきた(下表参照)。 ・ 職員の削減・雇用調整、委託料の廃止・統合・複数年度契約などにより

歳出経費の縮減と競輪グランプリ、開設記念競輪、受託場外等の実施に より収入の確保をはかった。

・ 収益事業収入を活用して多くの公共施設を整備してきた結果、立川市の 公共施設の配置は他市に比べ高い水準にあり、人件費を含めたランニン グコストの増嵩や公債費負担の増加が経常経費を押し上げるようになっ てきている。

・ 機器の故障が生じており、リプレイス等の大規模な施設改修に多額な費 用が見込まれる。

(31)

<収益事業(競輪事業)収益の状況> 単位:億円

年度 H元 H3 H5 H8 H10 H12 H14 H15 H16 H17 H18

金額 78. 1 49. 9 70. 5 52. 5 44. 5 24. 3 20. 0 7. 5 4. 0 0. 1 0. 1

<競輪事業財政調整基金の状況> 単位:百万円

年度(平成) 16 17 18

金 額 118 598 598

<競輪事業施設等整備基金の状況>単位:百万円

年度(平成) 16 17 18

金 額 ― ― 690

プラン推進に向けての提言

・競輪事業収益の一般会計への繰入れが期待できない状況下においては、当 面、競輪事業の経営安定化に向けての「改善計画」の着実な実行により一 般会計への繰出しをはかるべきである。

・中長期的には、将来見通しのもとに競輪事業そのものの存廃を含めた検討 を必要とする。

(32)

提言 17 特別会計への繰出金の適正化

プランの内容

一般会計からの繰入基準の設定や業務の効率化などにより繰出金の適正化 をはかり、経営の安定化に努めます。

○ 国民健康保険事業会計への繰出し

医療給付費に見合った保険料に設定するなど受益者負担の適正化をはかる とともに、収入率の向上をめざし、国民健康保険事業の経営の安定化をは かり、自立をめざします。

○ 下水道事業会計への繰出し

コスト縮減や業務の合理化・効率化などに努め、一般会計からの繰出金の 適正化をはかり、独立採算の原則に基づく経営の確立をめざします。

年 次 計 画

H17 H18 H19 H20 H21

実施

プランの進捗状況と問題点

・ 国民健康保険事業の場合、人件費、事務費等への繰出しのほか、医療費に 対する保険者として負担すべき金額や保険料の未収入分、医療費の増加な どによる保険料不足分を一般会計で補てんしている。このことは、他の医 療保険に加入している市民にとっては二重払いになっている。

・ 下水道事業の場合、赤字補てんのための繰出金は生じていないが、事務費、 建設費、公債費とも多摩の他の類似都市よりも多額となっている。

プラン推進に向けた提言

○ 国民健康保険事業

・ 保険料の収納対策の強化、医療給付費の総額に見合った保険料の設定など、 受益者負担の適正化の取り組みを強化するにより、特別会計として経営安 定化をはかる必要がある。

(33)

○ 下水道事業

・ 経営の一層の効率化をはかり、将来を見通した経営の改革・改善を強力に 推進する。

(34)

立川市行財政問題審議会委員から

の「

ひと

御船 洋

【 市民の幸福度ナンバーワン都市・立川を目指して 】

この審議会の審議が始まって間もない頃、ある委員さんから「立川市は志が低い」とい った趣旨のご指摘をいただきました。行財政運営の現状を検討する際に、類似団体や東京

都下 26 市の平均値をしばしば引き合いに出して、平均以上であればそれでよしとするム

ードが感じられるというのがその理由でした。なぜナンバーワンを目指さないのか。 このご指摘には、行財政改革の難しさが表れていると思います。改革はやってもやって もこれでおしまいということがありませんし、血のにじむような努力をして改革を進めて

も、だれもほめてくれません。がんばったご褒美にボーナスが増えるわけでもありません。

要するに、行財政改革はまったく割の合わない仕事なのです。

一方、現在行っている事業は、そのすべてに社会的意義があり、それなりの理由があっ て実施されているものばかりです。それを縮小されたり廃止されたりすることは、担当部 署や業務を遂行している職員の方々にとっては耐え難いことでしょう。

つまり、こと行財政改革に限っていえば、ややもすれば、推進する側にもされる側にも 力が入らないという構図になりがちです。つい「なぜナンバーワンを目指さないといけな いのか」と思ってみたくもなろうというものです。

しかし、それではいけない、市民のためには行財政改革を積極的に進めなければならな い、との強い決意で作成したのが立川市の「経営改革プラン」だと思います。

市長をはじめ市職員の方々には、行財政改革の推進は、最終的に市民の幸福に結びつく

のだという認識を共有していただいて、「市民の幸福度ナンバーワン都市・立川」を目指

してがんばっていただきたいと思います。

加藤 良重

【 ささやかな実践経験から 】

かつて勤務していた自治体は、財政構造が極度に硬直化し、財政構造の弾力性をしめす

経常収支比率が平成 7 年度 107. 0%、平成8年度 111. 4%となり、2年連続で当時の全国 668

市のなかで最悪の状態であった。その最大の要因は、類似団体に比べておおい職員数、高 い給与水準および職員の高齢化による人件費の増大であった。このまま推移すると、赤字 団体に転落し、財政再建団体に陥って、行政サービスを引き下げ、市民負担を増すことに なるから、これを何としても回避しようと、全庁あげて自主的な財政再建を取り組んだ。 財政再建には、市民・職員ともに、おおきな痛みをともなうが、市民の理解と協力を得る ためには、まず自治体行政内部の職員による血のにじむような取り組みが大前提になる。

そこで、行財政再建推進本部のもとで、職員の労働条件に関しては労使交渉をすすめな がら、部課長職者が所管の全職場に入って、厳しい財政状況の説明をおこない、真剣勝負 で職員と協議・議論を重ねた。率直にいって、特に部課長にとっては心労の日々であった が、その根気と我慢の持続の結果は、その後におおきな成果として表れている。経常収支

比率は、平成 21 年度の 80%後半の目標値に対して、平成 16 年度 92. 8%→平成 17 年度

91. 2%→平成 18 年度 88. 1%となっている。また、職員数は、平成 6 年度の 1024 人を基準

とし平成 14 年度まで 197 人の減員目標に対して、平成 14 年4月1日現在 819 人(205 人・

(35)

佐藤 浩二

【 市の改革への応援団 】

ここ数年、市の行財政問題にかかわる委員会の一員として、様々なことを学び感じて来 た。

市の幹部の皆さんの危機感、本気で改革へ取り組もうとする思いが伝わってきた。 私なりに何とかそのような気持ちに応えたい、少しでも役立てばと思った。

そう思うと障害もまたいっそう大きなものに見える。 課題も時代とともに変わる。

根気よくたゆまず課題解決をし続けることが求められている。 委員会はそうしたことを続ける為の応援団である。

小沢 伸光

【 自治体間競争における歳入の確保について 】

立川市の平成18年度歳入における地方税の規模は約355億円であり、その内訳は個 人市民税約106億円、法人市民税約62億円、固定資産税約147億円、都市計画税約 26億円、その他14億円である。歳入そのものの規模は約623億円であり、上記の地 方税に国よりの地方譲与税、地方消費税交付金、国庫支出金、都支出金等約268億円を 加えた金額となっている。

この歳入の構造は、前者の地方税が自治体の自己努力により魅力ある自治体となれれば 増加可能な、いわば積極的歳入であり、後者は国や都から制度により受領するいわば消極 的歳入であるとも考えられる。言葉を替えれば前者は自治体にとって管理可能な歳入であ り、後者は管理不能な歳入であるとも言える。

地方税の内、個人及び法人住民税は住民数や企業数が増えれば当然増加するが、一人当 たり又は1企業当たりの税額が従前より低ければ財政は厳しくなる。豊かな個人や企業が 増加して初めて財政にゆとりが生ずる。

豊かな個人や企業が住所所在地としたいと考える彼らにとって魅力ある自治体、地域と

は何か? ともすれば、経営改革は歳出の改革として議論されることが多いが、この歳入

(36)

伊藤 正一

【 労働団体代表の立場として 】

住民の多くが勤労者です。その声を市政へ少しでも届けられるよう地域の労働組合の代 表として行財政問題の審議会へ参加してきました。出身組合の役職の任期が満了した事情 もあり、審議会へは皆勤とならず残念であり、たいへん申し訳なく思っています。

出席した会議で、他の委員の皆さんからのご意見を拝聴し、市政に対する熱い思いの 数々に触れさせていただきました。それぞれのお立場からより良い市政改革を求めている 真摯さを感じてきました。ただどうしてもコストをどう削減するか、いかに人件費を圧縮 するかの声が中心となるのは当たり前なことだと思う一方、労働組合役員の立場から違和 感を持った時も少なくありませんでした。

人件費を主体にしたコスト削減をめざす際、労働者にしわ寄せが及ぶ手法とならないよ う注意しなければなりません。市が直接担ってきた業務などを民間委託すれば経費が節減 できる背景として、低い賃金を前提としたものでは問題であり、そうならないような仕組 み作りが欠かせないはずです。合わせて、アウトソーシングを進めるにあたり、現場の前 線で働く市職員の目線や声を大事することも必要だろうと考えています。

五十嵐 ちづ子 【 市民との協働 】

消費者活動に関わって15年以上になりました。その間、以前は東大和市で、現在は立 川市で、消費者団体と行政との協働事業に携わってきています。また、東京都とは「東京 都消費者月間事業」で協働体制を組んで実践してきました。

その経験から、自治体の役目のひとつには、市民を「これをやって欲しい」という市民から

「これをしたいから協力して欲しい」という市民へ育てることがあると思うようになりまし た。住む街を自らが守り育てどのような街にしたいのかを考える市民になることと、そう した市民が多くなるような魅力的な街にすることは、どちらが先でも後でも出来ない一体 の関係にあります。ただ、市行政の方が考え方をまとめ、一丸となって動くことが容易に 出来る分、先んじて市民を引っ張る必要があると思っています。

市職員がまず市を愛すること、市のために果敢に改革に取り組むことが、畢竟それに協 力し自ら動こうとする市民を育てることになるのではないでしょうか。

(37)

坂本 文武

【 野武士経営のススメ 】

なりふり構わず、しがらみに囚われることなく本質的に必要な業務を遂行する「野武士」

が、いま立川市に求められているのではないだろうか。

市民を民間企業における株主と位置づけた経営改革プランが折り返し点を迎えるにあた り、新市長をはじめとする全職員の「自律」が急務であることを審議会の議論を通して痛

感した。「自らの意思で自ら考え自ら実行する自律人材」が不足している。職制、部門、

制度や慣例・前例の壁を乗り越え、いま立川市がすべきことを絶えず意識し、議論を戦わ せる職員が一人でも多くでるよう、あらゆる手立てを講じることを願う。

経営改革プランの進捗を見ると、手段が目的になっているもの、一部門で閉じられた発

想に基づく計画になっているものなどが多く見られる。「なぜ?」を5回繰り返し、本当

の原因(真因)を突き止めることを推奨する民間企業は多い。課題に向き合い、それを改 善・克服するための対策は、表面的な対処療法であってはならない。本質的な原因を突き

止め、本質的な打ち手を導き出す議論をする習慣が必要なのではないか。「部分最適」す

る組織ではなく、「全体最適」できる横串機能が働く組織であってほしい、と考える。

それは一千人を超す職員一人ひとりが意識を持つことによって実現されるものである。 数ある中長期計画から絞り込んだ 130 の経営改革プランと向き合い、徹底して成果を出す 「野武士」が一人でも多くでることを願うものである。

本田 聖恵子 【 市民の立場から 】

市の行財政を勉強した筈なのに、なぜか齟齬をきたしている感があった。

理由は? 市民の幸福、市民の権利より管理体制の維持、古い体質の踏襲によるリスク

回避が感じられたからだ。真に市民の生活を勘案するなら、市民の望むところ・・・機に 臨み歳月の流れの変化に応じて適宜な手段を施すことに臆病になってはいけないと思う。

テ−マとして「市民との協働」を標榜するなら、なおのこと市政のあり方や職員の意識 を徹底的に改革していく必要があると思う。これについてはアンダ−35委員会に期待す ること大である。市民を客扱いにし、物腰を柔らかく言葉丁寧にしても市民は仮面を見抜 いてしまうだろう。市民の要求をいかに素早く、合理的に対処し具現化できるか職員のレ ベルに係ってくる問題だとおもう。職員の皆様の一層の努力と研鑽をお願いしたい。

僅かの期間ではあったが日頃疑問に思っていたことをテ−ブルに乗せてもらい、真摯に 答えを提供してくれる職員の方々と真剣に討議が出来たことは、大変有意義であったと心 から感謝しています。

(38)

三浦 康浩

【 原点に立ち帰って、考えてみませんか 】

私たちの生活基盤を考えてみると、まず家庭があり、次に隣ご近所、地域社会、さらに は都道府県、そして国、世界、地球と連鎖していきます。財政問題から環境問題まで、い ま起こっているさまざまなことは、どの次元で切り取ってみても、本質は同じところから 起因しているように思えてなりません。

立川市の行財政問題審議会の一員となってから、いろいろなことを知り、学習する機会 に巡り会えたことにとても感謝しています。そのなかで痛感したのは前述のとおり、問題 とされていることの本質です。例えば、財政については、借金が返せていないのにさらに 借金を重ねて数百億円になってしまったこと。かなり前から議論されている市職員の数や 人件費については、問題解決をずるずると先送りにしてきた。要するにキチンと始末をし てこなかった、いつかなんとかなると先送りしてきた結果といわざるを得ません。

さて、自治体の『仕事』とは、そもそも何でしょう。ほとんどのことは民間企業ででき るでしょうし、市民が自らすべきこともあるでしょう。でも中にはやはり、専門家集団と

しての市職員のみなさんの手に委ねるべきこともあるはずです。その『必要最小限の仕事』

が自治体の役割であり、存在意義だと私は確信しています。全てをリセットして、始めか ら考えたとき、どんな仕事が残るか、みなさんで考えてみませんか。

伊藤 理

【 私が考える行政コストと市民サービス 】

平成 17 年6月に立川市が策定した「経営改革プラン」の理念は、限られた経営資源を

効果的・効率的に活用し、最大の成果を生み出すことにより、全市的な視点から市民満足 度の向上を図ることにあります。

この理念から窺われる様に、その背後にあるのは納税者である市民を民間企業における 「株主」と位置づけ、行政経営を民間の企業経営とみなす考え方です。したがって、今後 の市の行政経営に求められるのは行政コストの逓減を図りながら、市民サービスの向上を 推進するという本来ならばトレード・オフの関係にある2つの目標をバランス良く実現し て行くことにあります。

(39)

宝田 清和

【 市民の眼で( 期待と感謝) 】

「経営改革プラン」を中心に進められた審議会。一人の市民、そして委員として民間企 業での実践経験の活用と勉強したことで任務を果たし、自己採点で合格点と評価していま す。

130 の取り組み項目は推進の対象で大別すると、純然な内部処理可能項目と職員組合も 含めた外部との対応を要するものに区分できます。前者は内部の理解と協力で、予定期間 内に完結できる課題です。反面、後者は外部の理解を得ることが課題解決に重要なことで しょう。外部の理解を得るには、その課題が市全体( 市民と運営体) からみて改革を要する 項目であることを充分に説得するべきでしよう。

プラン推進に当たっては、

① 変化に対応する意識を持って関与者が遂行責任を全うする。

将来に対して、予測される変化( 特に収支に関する施策と変動) の情報を的確に入手して、

変化する実情に対応できる体質の確立に努力する。 ② 公平、公正な施策に結合する改革になることへの期待。

市民全体からの観点で、多くの市民が納得できる施策の組み合わせになって欲しい。 ・ 委員になって市政の勉強ができ、関心と理解が深くなったことを感謝しています。

佐藤 実

【 誇りと気概をもって財政再建に取り組もう 】

立川市を上場企業とみなし「経営改革プラン」とその遂行状況を資本市場が評価すると

すれば、立川市の株価は下がり社債を発行できる状況にない。更に J −SOX 法の視点から

みると内部統制が機能していないとの指摘を受けることになる。

理由は三つ。まずは計画そのもののスピードの欠如。2 年経過しても検討中の多くの項 目。130 項目のうちどういう成果が挙がったと言えるのか。次に意欲の欠如。「全職員一 丸となって改革の断行」に取り組むどころか本当にやる気があるのかと感ずる各部の検討 状況。最後に最大の問題は経営システムの機能不全。スピード・意識の問題に加え業務手 順も定められた「ゼロベースからの見直し」という手順を踏んでいるようには見えない。

130 項目の進捗管理の過程において、職員の改革に対する意識を醸成し、また適切な業 務遂行を促すべき「経営改革プラン推進委員会」が機能していないと言わざるをえない。

(40)

参照

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